投資家になるために知っておくべきこと – Y Combinator Startup Investor Schoolで学んだこと - [第三弾]

第三弾は投資家になるには知っておいたほうがいい知識、単語についてまとめました!スタートアップを始める人にとっても知っておかなくてはいけない言葉が多く存在しますので、そういう人の基礎知識としてインプットされると有難や〜です!

 

(エンジェル)投資のいろは by Carolynn Levy & Kirsty Nathoo*

*Carolynn Levy ー Y CombinatorのGeneral Counsel。Kirsty Nathoo ー Y CombinatorのCFO

 

投資が決まったらConvertible NoteやSAFEという契約書で投資家とStartupのFounderは投資の契約をします。そこで!

 

Convertible Note(CN)とはなんぞや?という疑問が出てくると思います。

  • 簡単にいうと転換社債(債券を株式に変えることができる債券のこと)です!ローンとしてお金を貸し、その後資金調達をする際はそのローンを優先株に転換することができます。これは借金の一部になるため利子 (Interest rate) や返済期限 (Due date) などが存在します。多くのStartupや投資家がこれを使用して資金調達や投資を行なっており、主に2通りの転換方法があります。
  1. 全ての社債が次の資金調達時に発行される優先株式(Preferrd Stock)に転換。
  2. Discountで定めた部分は普通株式(Common Stock)に転換され、その他の部分は優先株式(Preferred Stock)に転換。

 

しかーし、このCNは時間とコストがかかる為、Y Combinatorや500 Startupsは自社でもっと簡易的な投資スキームを作成しました。今現在は多くの投資家やStartupがそれを利用して資金調達を行なっています。クラスの主催はY CombinatorでしたのでSAFEについて詳しく説明します。(500 StartupsはKISSというConvertible Equityを作成しました。KISSが気になる方はこちらを参照 してください!)

 

出ました、SAFEとはなんぞや?

2013年にY Combinatorが公開したエンジェル投資用テンプレートであり、Convertible Noteの代替として作成されたものです。SAFEの略はSimple Agreement for Future Equityで、(Google翻訳とかで)直訳すると「将来の株式のための簡単な契約書」です。CNは借金ですが、SAFEは借金でも株式でもなく、CNよりさらに事務作業が簡単なったCNの改良版です、スタートアップと投資家はこれに名前と数字を書き込むだけで資金調達、また投資が完了します。スタートアップにとっても投資家にとっても弁護士費用と時間が大幅に削減されるという優れものなのです!たら〜

 

SAFEには4つの種類があります。

  1. Cap, No discount - 企業価値の上限が決まっているが、割引がない(これが一番スタンダードなもの)
  2. Discount, No cap - 企業価値の上限が決まっていないが、割引があるもの(交渉次第ですが、基本10-20% 割引)
  3. Cap, Discount - 企業価値の上限も決まっており、割引もある
  4. MFN (most favored nation), No cap, No discount - 企業価値の上限も割引も無し

とりあえず知って置かなきゃいけない用語!

Valuation

  • これは資金調達をする前に決める会社の時価総額のこと。Early-stageのスタートアップは早すぎて決めるのが難しい為、これを決めないことが多いそうです。

Valuation Cap

  • これは現在の会社の価値ではなく、企業価値の上限です。これを設定しておくことで、Early-stageの投資家が次の優先株による資金調達が起こった際に、どれだけ他の投資家よりも有利な条件で優先株を発行してもらえるかが決まります。

(例えば... ある会社の上限を3億と設定します。その後その会社が成功し、企業価値が30億の時に追加投資をすることになっても企業価値の上限を3億円に設定してましたので、換算をすると他の投資家よりも1/10の値段で優先株を発行してもらうことができるんです!たったら〜)

Discount

  • 割引です、はい。笑  優先株での資金調達が起こる際、Early-stageの投資家は10%-20%安く次の投資家よりも優先株を得ることができますよ〜、また安く投資を行うことができますよ〜っというものです。

Bridge (=Bridge Finance)

  • ブリッジファイナンス=つなぎ融資。次のラウンドに行くまでの短期融資のことです!

Cap table

  • ”各ラウンド(増資)毎における株主とその保有株式数・保有割合および株価(バリュエーション)、の推移を一覧にまとめた表。” (引用情報元:

    http://vcrescue.com/cap-table/)

 

もっと詳しく知りたい人はBizLowInfo.jpというブログサイトのConvertible Note/Convertible Equityのキホンを1-8まで読むともう完璧です。このサイトはシリコンバレーのスタートアップ、投資関係について三人の弁護士がゆるーく書いてくださっています。たとえも読みやすくおすすめです!

 

投資後のスタートアップの道はいくつある?

投資家にとって喜ばしいケースはこちら!(Exit: イグジット)

  1. IPO(上場)
    • 上場し、自分の株式を売却することで利益を得ることです!
  2. Merger / Acquisition(M&A: 会社売却)
    • 似た事業会社が合併することや、ある会社が他の企業を買収することで一つの事業を目標を達成することです!

 

投資家が陥りたくないケースはこちら...

  1. Acqui-hire(アクアハイヤー)
    • 事業継続とこれ以上資金調達が困難になった際に、優秀な経営陣やエンジニアなどの人材を獲得するための買収が行われること...
  2. Dissolution(事業をたたむこと)
    • 資金調達ができず、これ以上事業を続けて行くことが困難になり、廃業すること...

 

どちらに転ぶかわからないケース

  1. Pivot(方向転換、事業転換)
    • 事業を成功させるために方向性を変えたり、事業内容そのものを変更すること!

 

はい、今回も長かったですね。ふぅ

とりあえず、次回が最後になります!最後は実際にStartupとmeetingをする際、どのようなことを聞いたりするのかというプロセスについてまとめて終わりたいと思います!ではでは〜

 

 

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